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文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年2月17日

難聴の原因

難聴の原因は、さまざまです。

音を聞く役割を担っている場所のうち、どこが障害を受けているか、なぜ障害を受けたのかによって、難聴の症状、つまり聞こえ方や程度が異なります。

難聴を放置しておくと、聴力の回復が難しくなります。聴力を回復させるには、難聴の原因について知り、早めの対処をすることが大切です。

このページでは、ご自身やご家族の難聴でお困りの方のために、様々な難聴の原因について詳しく解説しています。


【目次】

  1. 難聴の原因となる病変部位
  2. 伝音難聴の原因
  3. 感音難聴の原因
  4. 混合難聴の原因
  5. 難聴に対する当院の方針
  6. 患者さんの声

1.難聴の原因となる病変部位

▲クリックして画像を拡大

耳は、耳の穴から鼓膜までを外耳、鼓膜から内側の耳小骨(じしょうこつ)のある部分を中耳、さらに内側の部分を内耳と言います。

内耳には音を信号に変換する役割のある蝸牛(かぎゅう)や、平衡感覚をつかさどる三半規管や耳石器(じせきき)があり、信号に変換された音が聴神経に伝わって、音として聞こえます。

音が聞こえる仕組みの中の、いずれかの部位に病変が生じることが難聴の原因となります。

難聴の原因となる病変がどの部位にあるかによって、難聴は大きく分類されます。

  • 伝音難聴:難聴の原因となる病変が、外耳から中耳までにあるもの
  • 感音難聴:①内耳性難聴(病変が内耳にあるもの)
         ②後迷路性難聴(病変が聴神経にあるもの)
  • 混合難聴:伝音難聴と感音難聴とをあわせもつもの

難聴の原因はさまざまで、多岐に渡りますが、身近に起こりやすい難聴の原因について、いくつかご紹介します。

2.伝音難聴の原因

伝音難聴の原因は、外耳から中耳に何らかの病変が起きたり、鼓膜が傷ついていたりすることなどが挙げられます。

それにより、内耳まで音を十分に伝えられなくなって難聴が起こります。伝音難聴では、音が十分に伝わらないため、手で耳をふさいだときのような小さい音で聞こえます。

伝音難聴の原因には、遺伝性や耳小骨の奇形、妊娠中の薬の副作用などによる先天的なものと、外耳から中耳に起きた病変による後天的なものがあります。

外耳炎や中耳炎による伝音難聴は、一時的で治療によって治ります。しかし、繰り返した場合には中耳に障害を起こし、聞こえづらさが残ってしまう場合もあります。

■耳垢による詰まり
耳垢がたまることにより聞こえにくくなるもので、高齢者に多いようです。

■外耳炎
耳かきのしすぎで、外耳に傷ができ傷口から細菌が入り、炎症を起こします。また、お風呂やプールで耳に水が入ると外耳炎になることがあります。

■化膿性中耳炎
子どもがかぜをひいたときに起こりやすく、喉や鼻からウイルスや細菌が中耳にまで感染することによって起こります。急性化膿性中耳炎の治療が十分に行われていないと、鼓膜に穴があき、慢性化し、感染が大きくなり難聴が悪化します。

3.感音難聴の原因

感音難聴の原因は、内耳から聴神経・脳に何らかの障害が起こり、音を信号として伝えられなくなることです。

感音難聴の原因には、先天性のものと後天性のものがあります。

■突発性難聴の原因
突発性難聴の原因は、ウイルス感染、血液循環障害、代謝障害、蝸牛内のストレスなどが言われていますが、明らかな原因はわかっていません。つまり、突発性難聴は、ある日突然、片側の耳に、原因不明の感音難聴を発症する病気ということです

突発性難聴の聞こえにくさの程度は重症で、ほとんどの場合、耳鳴り、回転性のめまい、吐き気や嘔吐を伴います。患者さんの数は増えており、その発症原因にストレスによるものも考えられています。

■騒音性感音難聴の原因
騒音性感音難聴の原因は、大きい音にさらされることです。音の強さや難聴を発症した状況で、以下の3つに分類されます。

①音響外傷:突然、衝撃的に大きい音にさらされたことによって起こります。近くで爆発音や発砲音を聞いたときなどに、難聴に耳鳴りや耳が詰まった感じを伴うことがあります。

②急性音響性感音難聴:以前に同じぐらいの大きさの音を聞いたことがあるにもかかわらず、ロックのライブ会場や、工事現場のハンマーや削岩機の音を聞いて、突然発症するものです。

③騒音性突発難聴:長年、工場などで騒音にさらされた生活をしていることによって起こります。突然に片側の耳に重症の難聴を発症します。

■メニエール病
メニエール病は、内耳のリンパ液のバランスが関係していると考えられており、平衡感覚と聞こえに影響するようです。

4.混合難聴の原因

混合難聴は、伝音難聴と感音難聴の両法の原因をあわせもった難聴です。

老人性難聴の原因
老人性難聴の多くは、混合難聴とみられます。老人性難聴の原因は、音を伝えるために重要な役割のある部分が加齢のために劣化することです。

5.難聴に対する当院の方針

当院では、難聴に対して以下の対応を行います。

内耳の血流とリンパ液の流れの改善

低音障害型感音難聴の多くは、内耳と呼ばれる耳の期間の不調によって起こります。

この結果、音を聞く蝸牛(かぎゅう)の働きが悪くなり聞こえにくくなる可能性があります。

このため、まず内耳のリンパ液の改善及び血流を改善が重要です

自律神経のバランスを整える

自律神経のバランスが乱れると低音障害型感音難聴が強くなりがちです。

鍼灸により自律神経のバランスを整えることを目的とします。低音障害型感音難聴の改善のために自律神経のバランスを整えることはとても大切です。

ストレスの影響による免疫力の改善

免疫力を改善することは早期の改善にとって重要です。どうしても低音障害型感音難聴の症状ばかりに目が行きますが、ご自身の身体を全体的に強くするということがとても重要です。

難聴の原因はさまざまですが、できる限り早くに対処を開始することで聴力の改善には大切です。

難聴の原因を知り、適切な対応を行うことが難聴の改善には重要になります。とてもつらい難聴ですが、どうぞあきらめないでください。

患者さんの声 老人性難聴

これまで、まったく聞き取れていなかったJRのアナウンスが、理解できていることに!まだ日によって聞こえにばらつきがあるものの、以前のことを思うと夢のようです。

兵庫県神戸市垂水区 MKさん 60代 女性 会社員

▲クリックして拡大

無事に定年を迎え、また新しい職場で頑張ろうとしていた矢先のことです。隣の席の人の声ですら、全く聞き取れない状態になりました。すぐさま病院へ行き、いろいろ検査したのですが、

  • 聞こえは障がい者レベルの一歩手前です。
  • 少し様子をみましょう。
  • それでも、聞こえないようであれば人工内耳の手術がある。

とのことで、薬も処方されませんでした。このときは、果たしてこのまま仕事を続けることができるのか…。それより今後の生活は大丈夫なのか、と不安でいっぱいでした。途方にくれているだけでは状況は改善しない。

何か行動しなければ。セカンドオピニオンしてみようか、いや漢方はどうか、といろいろネット検索し、たまたま見つけたのが横幕先生のホームページです。

しかし、このとき「鍼灸って膝や腰が痛いときのものでは」というイメージしかなく、ネットの情報を信じても大丈夫なのか…とかなり迷ったのですが、「症状があるという事は、原因が必ずあるはず。原因を見つけしっかり治療すれば良くなります。」という言葉を信じ、思いきって診察していただくことにしました。

ドキドキの初診だったのですが、身体の状況や疑問についてわかりやすく丁寧に説明していただき、フッと心が軽くなっていったことを覚えています。また、鍼灸治療は痛いのでは、熱いのではと心配していたのですが、身体が温かく軽くなり、とても心地よくて、自然とリラックスすることができました。

初診で手ごたえを感じ、その後も身体に様々な変化を感じていたものの、実はまだ、本当に聞こえは改善するのかなと半信半疑でした。でも、ある日、気がついたのです。これまで、まったく聞き取れていなかったJRのアナウンスが、理解できていることに!まだ日によって聞こえにばらつきがあるものの、以前のことを思うと夢のようです。

健康のありがたさを実感しています。自然と、笑うことも増えてきました。さらに、治療の中でも、忘れていた大切なことをたくさん教えていただきました。(例、しっかり睡眠をとりましょう)

頭では理解しているつもりでも、いざ実践となると、これがなかなか難しいのですが、生活習慣を見直し、もっと元気に、もっといっぱい笑えるように、頑張っています。これからも、まだまだお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

*個人の感想であり効果を保証するものではありません。

 

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