騒音性難聴は、別名を職業性難聴ともいいます。病名からもわかるように職業柄、騒音にさらされながら仕事をする方が発症しやすい難聴のひとつです。
また、コンサートやライブハウスで大きな音を聞いた後におこる事も多い病気です。
騒音性難聴の症状・原因・治療について事前に知ることが、早期発見・改善に役立ちます。
騒音性難聴を発症していても、ご本人は自覚しにくい場合があります。一時的なものでなく、大音量を耳にすることが習慣になってしまうからです。
騒音性難聴の症状・原因・治療について知る事は、騒音性難聴を治すためにとても大切です。このページでは、騒音性難聴を治すために必要な症状・原因・治療について詳しく説明しております。
【目次】
騒音性難聴とは、大きな音が常にしている環境に身を置いている方が発症しやすい難聴です。
「発症しやすい方」とは具体的に、建設現場や道路工事、鉄工所や印刷所、持続的に機械音がしている工場のライン、パチンコ店、ライブハウスなどで働く方、また音楽演奏家やパイロットなどです。
職業病ともいえる騒音性難聴ですが、趣味としてヘッドホンをつけ大音量で音楽を聴く、あるいはコンサートなどによく行かれる方にも発症の可能性はあります。
難点なのは、その環境に慣れてしまい、発症していると気づかないまま病状が慢性化してしまうことです。
職場の環境が騒音にさらされているとわかっているのであれば、騒音性難聴を予防することを検討するのは必須といえます。企業の安全管理部門や個人的にも、健康管理の一環として対策を考えておくべきでしょう。
騒音性難聴の症状には、初期の頃ですと耳鳴りがします。症状は、片側でなく両方の耳に出ます。
音の聴こえ方としては、高音域である周波数4,000ヘルツ領域が聴きとりにくくなるという特徴があります。また聴力の低下は時間とともに進行していきます。
最初は発症している自覚がなく、日常的に支障もないのですが、次第に会話で相手の声が聴こえなくなるなど、生活する上で支障が出てきます。
医療機関で聴力の検査をすると、25デシベル以上が聴き取れないと軽度の難聴と診断されます。
40デシベル以上になると中等度となり、状況としては1メートル先から発した大声なら聴こえるレベルです。60デシベル以上ですと高度難聴と認識され、耳元で大声を張り上げなければ聴き取れないといった状況です。
家族の方や職場などの身近な方が、話しかけても反応しない様子を見て、耳鼻咽喉科への来院をすすめるというケースが多いです。コミュニケーションが取りづらくなる恐れもありますので、少しでも聴こえ方の低下を感じたら受診することが大切です。
騒音性難聴の原因は、大音響が常にあるという環境にあります。
耳の内耳にある蝸牛(かぎゅう)という部位に、有毛細胞(ゆうもうさいぼう)という音を感じる部分があります。
受けた音が何を意味するのか変換して、脳に伝達する役割があります。
継続的に大きな音が耳に入ることで細胞はダメージを受け、本来の役目が果たせなくなります。
細胞は再生できずに数を減らし、音を聴く機能が徐々に低下していきます。音が聴こえない、また言葉が理解しにくくなるという症状につながるのです。
騒音性難聴は進行性の難聴であり、どの段階で違和感を感じるのかは個人差があります。直接的には、疲れが溜まっている、あるいはストレスを感じる出来事があった場合、睡眠不足などがきっかけとなり、聴こえ方の異変に気づくタイミングとなる場合が多いです。
騒音性難聴の治療では、何らかの対策を講じて予防をすることが何より重要となります。
環境による要因とわかっているので、該当する職場や職務の方に対しては特殊な健康診断も実施しています。
騒音性難聴の診断は、心因性や原因がわからないとする他の難聴と違って、特定するのは比較的容易である場合が多いです。
具体的な予防法として、まずは、大音響によるダメージを受けなくて済むよう耳栓をしておくことです。
また騒音のある現場に四六時中いるのでなく、離れられる時間帯には離れて耳を休ませることが大切です。
耳に異常を感じなくても、日頃から定期的に聴力検査をすることも大事です。騒音性難聴は自覚しにくいため、検査結果で進行の度合いを確かめるのが良いです。疲労や睡眠不足には気をつけて、規則正しい生活を心がけることも予防となります。
職務上、環境が厳しいとわかっていても避けられない場合もあります。入念な健康管理と、あらかじめできることは準備して、騒音性難聴に備えるようにしましょう。早めの対応と工夫が進行を防ぐことになります。少し時間が必要なこともありますが、慌てずににじっくりと対応すれば騒音性難聴は改善する病気です。どうぞあきらめないでください。
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